石破 茂 です。
補正予算も成立し、TPPの審議や、「働き方改革」の議論が本格化します。
私が不勉強な所為なのでしょうが、「同一労働・同一賃金」や「非正規という言葉を一掃する」ということについて、いまだに正確な理解が出来ていません。
アメリカのように労働契約の内容が明確な社会とは異なり、日本の労働契約は一般的・抽象的な内容のものが多い、と学生時代の労働法の講義で教わったように記憶しているのですが、何をもって「同一労働」と評価されるのか。非正規を一掃する、というのは恐らくすべての労働者が正規雇用となることを意味するのであり、それはそれでとても素敵なことなのですが、ボーナスや社会保険などをすべて合算すると非正規雇用と正規雇用の収入は相当に乖離しているのが現状で、まさか正規の諸待遇を非正規に合わせるわけでもないでしょうから、人件費は相当に増嵩することになると思われますが、どのようにして実現するのか。だからこそ生産性を上げて賃金を上昇させるのだ、ということなのでしょうが、経営者側や正規社員を多くの構成員とする連合の見解も是非とも聞いてみたいものです。
時間を見つけて北朝鮮や中国、ロシアの分析をした内外の論説を読んでいるのですが、論者によって見解が大きく異なり、相当に混乱気味です。これに合衆国大統領の選挙結果が加わり、世界史的な大変革の時期が到来しつつあることは確実のように思われます。
戦争が起こることはすなわち外交の失敗を意味するのですが、戦争を全く考えない外交が存在しないこともまた事実であって、彼我の能力と意思決定の過程を正確に把握しない時に予期せざる事態が起こることもまた歴史の教えるところです。我々は評論家ではないのですから、多くの文献を読み、内外の識者の意見を聴いたうえで自分なりの方向性を常に持たねばならないことを自覚しなくてはなりません。
13日木曜日は早朝から新潟県知事選挙に立候補している前長岡市長・前全国市長会長の森民夫候補応援に行って参りました。極めて厳しい戦いですが、山田全国知事会長(京都府知事)、藤原全国町村会長(長野県川上村長)とともに、地方創生の仕事をさせて頂いた同志である森候補の勝利を心より願っております。
あまり難解な本ばかり読んでいると辛いので、先日BS番組でご一緒したパトリック・ハーラン氏(ハーバード大卒タレント、とよく紹介されますが、東大卒タレント菊川怜みたいなもので、別に学歴を売りにはしていないと思います)の「大統領の演説」(角川新書)を少しずつ読んでおります。言論文化が日本と欧米では相当に異なるのですが、私を含めて多くの政治家が演説を個人芸でやっていることについては改善の余地があるように思います。
週末は15日土曜日が第3期自民党ひょうご大学院第1回講義で講演(午後2時・自民党兵庫県連・神戸市中央区中山)、広瀬栄・養父市長市政報告会で挨拶(午後6時・八鹿文化会館・兵庫県養父市八鹿町)。
16日日曜日が衆議院東京第10区補欠選挙応援遊説(練馬区内)という日程です。
今週は京都、新潟、横浜、来週は名古屋、札幌、岐阜と、ここのところ矢鱈と移動の多い日程が続いています。地方創生は一種の国民運動的要素がありますので、国会審議や党務の合間を縫って何とかこなしたいと思うのですが、やや疲労が蓄積気味なのは事実です。講演や演説の内容が落ちないように気をつけたいと思っています。
もう10月も中旬となりました。結局この秋も仕事ばかりだったなと残念な思いも致しますが、お呼びがかかるだけ有り難いことだと思わなくてはなりませんね。
バタバタしていていつも以上に雑駁、漫な文章となりましたことをご容赦くださいませ。
皆様、ご健勝にてお過ごしください。
生年月日:昭和32年2月4日
当選回数:10回
学歴:1984年3月 慶應義塾大学法学部卒業
得意な政策分野:安全保障・農林水産・地方創生
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