田所 嘉德です。
国会は、やっと野党が審議に応じるようになって正常化したようにみえたが、茂木敏充国務大臣、加藤勝信厚労大臣の不信任案や、厚生労働委員長の解任決議案が出されるなど、まだまだ混乱が続いている。
通常国会も終盤を迎えたが、会期末までに成立させなければならない法案がたくさん残っている。私の所属する法務委員会でも、理事として委員会の設定にあたっているが、なかなか予定通りに進まず、全体の法整備に支障が出ないか心配である。
【成年年齢18歳に引き下げ】
法務委員会では、明治以来約140年間にわたって定着してきた成年年齢20歳を18歳に引き下げる法案の審議がされた。関連する22の法律も改正されることになり、社会生活への大きな影響が考えられ、しっかりした対策を講じなければならない。
特に心配されるのは、成人と扱われることによって18歳から完全な契約行為を単独でできるようになるが、悪質な業者に騙されて不測の損害を受けるのではないかということである。しかも、未成年者取消権は有しないことになるので救済も難しい。
そこで、「成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議」を設置して、関係行政機関相互の連携により総合的・効果的な対応策を推進することとしている。今般の消費者契約法の改正とともに、実効性あるものとしなければならない。
【事件性を考慮した真相解明が重要】
森友・加計の問題では改ざん前の資料や面談記録などが出てきて、何が真相かわからなくなってきているが、どのような不正・不法な行為があったのかという問題点を明確にして、早期の解明により国民が納得できるようにしなければならない。
他方、財務省の事務次官がセクハラ疑惑により辞任に追い込まれた事件では、セクハラがあったと判断され処分も行われたが、背景や実際の行為については詳らかにされていない。
それでは処罰や非難に対応する明確性が確保されず今後の抑止にもつながらないことから、被害者のプライバシーを侵害しないようにしながら、具体的な問題点を明確にする必要がある。
【北朝鮮問題】
北朝鮮情勢では金正恩委員長が軟化の姿勢をみせ、米朝首脳会談が実現し朝鮮半島に平和が訪れるのではないかと期待されたが、ここに来て米朝首脳会談の実現に暗雲が漂っている。
極秘裏に南北首脳会談が開催されるなど水面下の動きが活発化しており、今後の動きに目を離せない。最近もトランプ大統領はシリアに電撃的にミサイル攻撃を行い、イランとの核合意から離脱して経済制裁再開の表明をするなど、極端な行動も躊躇しないからである。
生年月日:昭和29年1月19日
当選回数:3回
学歴:2014年3月 白鴎大学法科大学院卒業
得意な政策分野:法務、建築工学